墓仕舞いと自治体──制度を知ることが後悔を防ぐ第一歩
近年、「墓仕舞いと自治体」という言葉を目にする機会が増えています。少子高齢化や家族形態の変化により、お墓の維持が難しくなり、行政に関わる手続きが注目されているためです。ただし、自治体が何をしてくれるのか、どこまで関与するのかは誤解されがちです。本記事では、その実態を整理します。
墓仕舞いに自治体が関わる理由
墓仕舞いは、単にお墓を撤去する行為ではありません。遺骨(いこつ)の移動を伴うため、自治体が管理する制度と深く結びつきます。具体的には「改葬(かいそう)許可」が必要で、これは現在お墓がある市区町村が発行します。無許可で遺骨を動かすことはできず、自治体は手続きの窓口として重要な役割を担っています。
自治体ごとに異なる対応の現実
注意したいのは、墓仕舞いと自治体の関係は全国一律ではない点です。書類の様式や必要書類、相談体制は自治体ごとに異なります。中には事前相談を丁寧に受け付ける自治体もあれば、最低限の事務対応にとどまる場合もあります。この差を知らずに進めると、想定外の手戻りが生じやすくなります。
公営墓地・合葬墓という選択肢
近年は、自治体が運営する公営墓地や合葬墓(ごうそうぼ)を移転先として選ぶ人も増えています。費用を抑えられる反面、利用条件や募集時期が限定されることが多く、誰でもすぐに使えるわけではありません。墓仕舞いと自治体の制度を同時に調べ、早めに情報収集することが大切です。
まとめ
墓仕舞いと自治体は、切り離せない関係にあります。自治体は「供養を引き受ける存在」ではなく、「制度を管理する存在」です。その役割を正しく理解し、地域ごとの違いを踏まえて準備することが、後悔のない墓仕舞いにつながります。

